創業40年のあゆみ
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東明興業株式会社 創業40年間に思う  “とうめいスピリット”というアイデンティティ5創業40周年、誠におめでとうございます。 私が建設廃棄物委託処理業務を担当した30年前はいわゆる「積み替え保管施設」が所沢地区、市川地区、京浜地区を中心として展開されており、東京の作業所からこれら「積み替え保管施設」を経由して千葉、埼玉、神奈川、茨城の林間・山間部の最終処分場に処分されていた。又、適正ルートで処理されない不法投棄も社会問題として大きく取り上げられた時代であった。 当時、各委託先の施設や店社を訪問させていただいたのであるが、貴社はともすれば負的な雰囲気になりやすい廃棄物処理業務に対して、他社と微妙に違ったユニークなアイデアで適正処理の徹底とリサイクルの向上を推進されていた。例えば「積み替え保管」の方法にしても、搬入車両と分別作業員の配置や場内の作業指示看板の内容等で作業員が安全で作業のし易い環境に配慮されていた。さらに、運転手に対しても体系的な教育に取り組まれていた。又、当社の作業所に対しても「これは危険なのでああしてくれないか」「こう分別したらリサイクルが進みますよ」と積極的に提案されていた。 時代が昭和から平成に移ろうとするなか、当時の福田社長(現会長)は「もう空き地で人手によって単純に廃棄物を拾うなんてことは古い。雨が降ったり風が吹いたり大変でしょう。これからは工場のようなところで機械を主体とした近代的な方法で行う時代が必ず来る。又、そうでなくては我々の業界に未来はない。その考えで所沢に社運をかけて中間処理工場を作る。」と話され、その後、当時としては画期的な機械処理を主体とした初代所沢工場が出来上がり、そして、絶妙なタイミングで平成バブル経済を向かえることになる。この時期、営業分野に女子力を活用されたことも首都圏の建設廃棄物処理業界としては始めての試みであったと記憶している。 その後も、所沢ダイオキシン類問題への真摯な対応、建廃ゼロエミッションへの挑戦、マニフェストE票の法制度化、事業の透明化、電子マニフェストの推進、アスベスト問題、新規事業への参入、CSRと近隣コミュニケーションへの取組みなど、企業を取り巻く状況が刻々と変化する中、貴社はしたたかに、又、貴社らしく、ユニークなアイデアと積極的姿勢で事業を拡大し成長されてきた。 これからも、貴社に脈打つ“とうめいスピリット”というアイデンティティを大事にされ、福田会長、伊勢社長を中心に建廃処理のパイオニアとして益々の発展をされることを祈念いたします。白鳥 栄司清水建設株式会社安全環境本部環境部副部長 

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